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    サイレント・ランニング<日本語版>のレビュー一覧

    サイレント・ランニング<日本語版>

    解説書

    サイレント・ランニング<日本語版>

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    • Hさん

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      2

      2020/09/23 08:00

      基本的にはクロスロードと同じで、見せ方が違うだけです。 最も重要な部分になるスートの決めさせ方が不自然で、演じる気がしません。 演出の中には確かに参考になるものもあるように思いますが、ここまでの準備をして演じるほどのものではないように感じました。
    • 橋本英司さん

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      5

      2015/09/29 23:25

      ・サイレントランニングのスート決定について 観客選択によるイメージカード1枚を作成する際に、演者には内緒で決めるとはいえ、 「カードの数字はともかくとしてスートの決め方において、『ハートが好きなのにクラブに決まった。何故このような決め方をするのか。何故好きなスートを心の中で自由に決めさせてくれないのか。』と観客に問い詰められた場合にどうしたらいいかわからない。」という理由で、サイレントランニング法に抵抗がある演者は多いと思います。 直接問われなくても、「そう思われてやしないか。」と考えてしまうと、気がとがめるようなやましい思いが妨げになり、スムーズな演技が困難になります。 罪悪感に似た、うしろめたさ。トリックを使っているということへの良心の呵責。 これを解消しましょう。 何故サイレントランニング法を使うのかという明確な理由を持っていれば、演者も気が楽になれます。その気楽さはそのまま堂々とした演技になり、良い成果のダイレクトマインドリーディングが望めるようになります。 スートを自由に決めさせてはならない理由は、統計的に4つのスートには好みが顕著に分かれるからです。 これは事実であり屁理屈でもなんでもありません。現にハートがダントツに好まれ、次いでスペード、ダイヤです。クラブをイメージする人は本当に少ないものです。 (ハートが好まれるわけは身近でよく目にするからです。ネット上でも携帯メールでもハートマークはよく見ます。ハートの意味が愛情、ロマンスをそのまま表し、平和で暖かく、良いイメージがあります。スペードは勇ましく感じ、トランプ52枚の中でもスペードのエースは大きく描かれ、バイスクルのカードケースの表面にも代表者の如く印刷されている象徴的なトランプのスートです。ダイヤはそのまま意味がダイヤモンドで富やお金をイメージし、何よりも4つのスートの中で最も描きやすい菱形です。描きやすいということは親しまれやすいということにつながります。唯一、クラブだけが呼び方が複数あり、クローバー、ミツバと言ったりします。複数の呼び名はハッキリしない印象があり、形や色などを総合しても地味で、イメージしにくいスートです。余談ですが、知り合いにカードマジックを始めて4ヶ月の男性がいます。この方はクラブのことをグラフと呼び間違えています。何度も訂正しても修正出来ないところを見るとやはりクラブは親しみにくいのでしょう。もう一つ余談ですが、デックにデュプリケイトを加える場合、クラブの4やクラブの9が複数枚あっても、一般の方は気づきません。どうやらクラブというスートは、その他大勢というイメージがあるように見受けられます。その他大勢ということはどうでもいい存在、眼中にないスートと言っても良い・・・クラブが可哀想になってきました。せめて形が四つ葉のクローバーであれば幸せの象徴と受け止められ、愛されたのでしょうけれど。) 続きです。統計として4つのスートには好みがあるので自由に決めさせてはデータをもとに推理できるため、フェアではないのです。 「ではサイコロを振るように、例えばデックをカットさせてそこに見えているスートで決定してもいいのではないか?」とお考えになるのはよくありません。それは偶然の決定であり観客の意志が全く介在しておりません。それでは観客が決めたスートという意味合いがゼロに等しくなってしまいます。 だからサイレントランニング法を使うのです。 サイレントランニング法では、明らかに観客の自由意志で決めた要素、数字を元にしてスートを決めています。極めてフェアなスート決定法です。 演者目線では、数字が先でスートが後に決定されるので、同様の決め方をしないスート決定法に疑問や抵抗が生じるのでしょうが、実は、『統計や好みに左右されないスート』を決めるのが先です。その作業のために数字を自由に心の中で決めてもらうのです。 こうしてフェアにスートが決まったら、次にカードの数字を決めなくてはなりませんから、「ああそういえば内緒の数字がありましたね、それを使いましょう。」 この感覚がサイレントランニング法です。 この時点で、やましさ、気が咎める思い、罪悪感、後ろめたさが消えたら、それ以上は考えない(笑)。 間違っても「スートを自由に決めさせてはならない理由は、ダイレクトマインドリーディングを演者有利に進めるため。」なんて、演者が考えてはなりません(笑)。 【クロスロード(選んだカードがデックから消える)】を演じる際でも、「トランプのマークは人の好みに左右されますからね。どう決めましょうか。例えばあなたは4つのマークでどれがいいと思いますか?」と訊いて、適したスートを言ってくれた場合は「ではそれで決定です。」と先へ進め、それ以外のスートを言われた場合には「それはあなたが好きなマークですよね。やはり好みが出てしまいます。これは統計的にフェアとは言えない。ではこうします。」と言ってクロスロードの技法を使っています。勿論、サイレントランニング法を使う場合も多く、【サイレントランニング(日本語版)】18頁記載のフォース技法を使う場合もあります。 サイレントランニングをよりよく演じるには「サイレントランニング法はフェアだ」と演者自身が信じることです。 自分も疑わない方法を使っていれば、絶対に怪しまれません。 反対に自分が疑っている方法を嫌々使っていては、観客にも疑われて怪しまれてしまいます。 サイレントランニングのスート決定法は、フェアなものです。
    • 橋本英司さん

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      5

      2015/09/18 06:51

      サイレントランニング法でスート決定直後、「ではここで運試しをしたいと思います。」と言います。まるでこの運試しが本番であるかのように。「運と言いましたが、勘と言い換えてもいいのですが・・・」と言いながら準備をします。 実際には観客がイメージしたカードを当てるのが本来の目的です。何を以って実験成功とするか、事前に詳細を言わないことです。 メモ帳を取り出し、4枚の用紙にそれぞれ“ハート”“クラブ”“ダイヤ”“スペード”と書きます。裏から透けて見えないようにしてください。 これらのメモを球状に丸め、よく混ぜてから、エキボクにより、“スペード”と書かれたメモを残します。 「運が良ければ、あなたのイメージしたマークと同じマークだと思います」と言ってメモを観客に見てもらいます。演者は見てはなりません。あくまでも運試し。 「どうでしたか。当たっているかどうかだけ、おっしゃってください。マークは言わないでください。」と答え合わせを促します。 観客の返答がどちらにせよ、1個のスートに絞れるか、1個のスートを除外できます。そしてそれが達成されたことを観客は知りません。 その際の台詞は、 当たれば「今日は運がいいです。直感も冴えているかもしれません。実験も上手く行きそうです」 外れたら「今日は運が悪いのか、あるいは勘が鈍っているのか、苦戦を強いられることを覚悟で実験にトライします」 というような内容を話し、これから本番の実験開始という空気を作ります。 サイレント・ランニング法で選ばれたスートを、演者は本当に知りません。 知らないものをフォースすることは出来ませんから、怪しまれません。安心してエキボクを行ってください。 ここでの目的は「スペードか、否か」の判別です。 このあと数字とスートを合わせてのイメージカード作成に移行します。 そしてダイレクトマインドリーディングです。 通常のダイレクトマインドリーディングより、ずっと演者有利に進行できます。 スートがスペードと分かっていれば即当てられます。 スペードではないと分かっている場合でも、色のリーディングでいつもより2倍は当てやすく、外れてもその時点でカードを当てられます。この場合であっても、なんと、「NO」と言われるのは1回です! 1回であれば故意に外した演技も可能で、印象の上ではノーミスです。驚異的な的中率。 冒頭のエキボクでは、4枚のメモを球状に丸めるとその形状で演者は判別出来ますので、目的のスペードを残せます。運試しという設定ですので、テンポよくエキボクを進められます。エキボク使用の際によくみられる予言というような設定もありませんので観客は油断しています。多少強引なエキボクでも結構行けるものです。勿論、エキボクのイロハは守ってください。 再三申し上げますが、演者が知らない情報である観客が覚えたスートをフォースすることは出来ません。ゆえに怪しまれる要素は皆無です。安心して運試しを施行してください。 ・エキボク 丸めたメモの球4つをそれぞれA、B、C、Dとします。 ここではCを最終的に残すエキボクです。 演者「どれか2つを手にとってください」 観客が手にとった2つの中にCが含まれているとします。 演者「どちらか1つを私にください」 Cを渡されたら「このメモを開いてみてください」 Cではない方を渡されたら「今、手にお持ちのメモを開いてみてください」 →結果的に観客はCを見ることになります。 演者「どれか2つを手にとってください」 観客が手にとった2つの中にCが無い場合。 演者「その2つを私にください」 残ったメモ球2つのいずれかはCです。その2つを指さして 演者「もう一度、どちらでもいいので私に1つください」 Cを渡されたら「このメモを開いてみてください」 Cではない方を渡されたら「今、残っているメモを開いてみてください」 →結果的に観客はCを見ることになります。 考える間を与えないことで、このエキボクは成功します。 しかしマジシャンズ・チョイスと呼ばれるこの技法が苦手という方もいらっしゃいます。 その大きな要因に「選んだほうを使うの?捨てるの?」と観客に訊かれた場合、どうしたら良いか困るという点が挙げられます。 その心配は、少なくとも今回の設定においては無用です。 なぜなら運試しだから。 上記のどの場面で突っ込まれたとしても、「私の勘ではこちらです(こちらを使ったほうがいいと思う、または、こちらを捨てたほうがいいと思う)」の一言で済みます。 マジシャンズ・チョイスは、“選ぶのは観客、それをどうするかは演者”という事実を気づかせない手法で成り立っています。テンポよく進行すれば、マジシャンのご都合主義には思われません。 テンポが悪い場合や観客が鋭い視点で観ている場合はマジシャンズ・チョイス使用が怖くなるのでしょうが、今回は運試しなのです。観客が選んだ中に“観客が覚えたスートが書かれたメモがあるかないか”を演者が運や勘で選択しても、何ら矛盾はありません。演者は観客が覚えたスートを本当に知りません。勘で残したメモが「たまたまスペードだった」と見えれば目的は達せられます。この実験がそもそも、直感力の測定ですから。 安心してエキボクをお使い下さい。
    • 橋本英司さん

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      5

      2015/09/17 23:13

      ・フィッシングと思われない、感じさせないリーディング形式 その2 【サイレントランニング日本語版】9頁では、ある程度絞ってからメモ帳を使いますが、これをダイレクトマインドリーディング冒頭に持ってくると、心理的に演者有利に働く効果が生まれます。訊いて絞り込んでいるという、うしろめたさがありません。 つまり、数字決定、スート決定、イメージカード作成直後、何かを閃いた表情でメモ帳を取り出し、1枚目が白紙であることを見せ、「今、ピンと来たので書いておきます。」と言ってペンで何かを書くふりをします。そしてリーディングに移行します。 実際には何も書いていない白紙を見つめ、「1枚のカードの名前を書きましたが、これは直感です。第一印象といってもいい。これがズバリであればすごいのですが、そうそう上手くはいかないでしょう。一応確認しますが、ここに書かれてあるカードの数字、これは奇数でした。あなたがイメージしているカードも奇数が描かれていますか?」(A) → 当たれば「では色ですが、(メモを見ながら)私が閃いたのは赤いカードでした。これはどうでしょう。あなたも赤をイメージしていますか?」 → 「ではマークですが、(メモを見ながら)私はハートだと思いました。あなたもハートをイメージしていますね?」(B) 全体的には書いてもいないものを見ながら嘘をつくわけですから、広義のミスコールになります。「結論を先に書きましたよ、合っているかどうか確認させてくださいね?」と、無言の威圧感が生じ、「奇数ですね?」に対し「これ、言っちゃってもいいのですか?」などとは言われません。演者は先に結論を出しているという設定ですので、その正否の確認として、訊くのが当然という空気が生まれます。 もしここまで全問正解であれば、全問正解であるがゆえに、9頁の≪「いや、違うなー」と考えを改める仕草で1枚を破り取り、書き直す手法≫は使えないような気がするでしょうが、そんなことはありません。言うまでもなく、奇数でハートのカードは1枚ではなく、複数あるからです。(A)と(B)共に正解であっても、実際には何も書いていない白紙を見つめながら考え直して、『いや、奇数は奇数でもこの数字ではないな。』という表情で≪冒頭でピンと来た、直感で書いたカードとされている白紙≫を破り取ってポケットに入れてしまいます。それから集中力を研ぎ澄ます演技をして、9頁のアウトを使って当てます。この場合、2枚を破り捨てることになりますが、それだけ慎重な姿勢であることを示すことができ、無数にあるカードの中の1枚を当てることのむずかしさを強調することで、サイレントランニングの仕組みには、まず気づかれることはありません。 仮に全問正解でなくても、(A)を当てて(B)を外したのであれば、冒頭の直感に頼って「奇数」と「赤」は当てたものの、スートだけを読み間違えただけです。 「ハートではなかったのですか。ではこのピンときたカードは外れでしたね。結構です。」と言いながら1枚目を破り捨て、改めて9頁の方法を使えば即当てられることになります。演者の的中率はとても高いように感じるものです。 また、メモを見て、第一印象の(とされている)カードと照らし合わせながら問うことでフィッシングに勘付かれにくく、確認の意での質問をしやすくなる(訊きやすくなる)という利点があります。 (A)の問いに「NO」と言われても、「やはり違いましたか。直感ですからねー」と言いながら、さして気にとめず、破り捨ててしまえばいいのです。 観客目線では、ここからが本番のリーディングに感じるはずで、メモ帳をを閉じて「ではリーディングに入ります。カードの色に集中してください。」と言って「黒いカードが見えます。」と確実なリーディングが出来ます。→ この後は「スペードですね?」の1個の問いで9頁の方法に一気に移行出来ます。 ここで述べた≪最初からメモ帳にカードの名称を書くふりをして、確認の意での質問をする手法≫は、【サイレントランニング日本語版】8頁から9頁の流れ (リーディングしてからラストでアウトを使用する手順)よりも、≪最初から演者には、カードの特徴が概ねわかっていた≫ように錯覚させることが可能で、絞り込んで当てたようには見えません。
    • 橋本英司さん

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      2015/09/17 21:14

      ・“奇数か偶数か”の台詞例と論理的思考を好む観客の厄介な質問への対処 以下は、未だ、サイレントランニングを知って日が浅い頃のお話です。 実演回数10回ほどの頃です。 少しでもご参考になれば光栄です。 演者「日本人は一般的に奇数を好む傾向があります。自由に選択なさった数字でしょうが、一度は奇数のいずれかを思い浮かべたはずです。しかしこれはあくまでも統計データ。私のキャッチした受信イメージの中に奇数の数字はありません。奇数を思ってはいませんよね?」 当たれば、演者の受信能力の正確さが立証され、外れた場合でも、演者の知識量の正確さや豊富さの証明になり、便利な台詞です。 以下はこの台詞使用の際に留意する点と、その他の対処法についてです。 まず第一に、あまり得意気にしないことです。 どう考えても理屈っぽくて曖昧な表現ですから、当たっても外れても、演者の優れた箇所だけを挙げて強調すると無理が生じてきます。 さらっと次の段階へ進行したほうが賢明です。 次に【巧妙な質問法(サイレント・ランニング日本語版22頁)】に似た、この確認法の正否によってカードの色が判明しますが、気をつけていたのは「奇数ではないから偶数ですね?」のように訊かないことでした。 『偶数という単語を台詞の中に入れずに「偶数ですね?」と訊く必要性がある。』と考えたからです。 「あなたが思っている数字は偶数です」という台詞と「私のキャッチした受信イメージの中に奇数の数字はありません。奇数を思ってはいませんよね?」という台詞は、意味は同じでも、相手が受け止めた際の印象は異なります。 ダイレクトに「偶数ですね?」と訊いて外した場合、どうしてもそこで「今、消去法で正解は奇数だとわかっているな?」と思われてしまいます。 そう思われにくくするために「私のキャッチした受信イメージの中に奇数の数字はありません。奇数を思ってはいませんよね?」という質問形式を選択していました。 これで“数字を一気に半分に減らそうとしている”と気づかれにくくする効果はありましたが、間の取り方が悪い場合や、観客が勘のいい人だった場合は、 「いえ、奇数を思っています。(しかしこれでは『奇数です。偶数ではありません』と直接、答えたようなものではないか?)」と思われてしまいます。 その時点でメンタリストとして失敗なのでしょうが(マインドリーダーが相手に心を読まれる側になっては洒落になりません。)、“奇数か偶数か”で外したケースにおいて気まずい空気を回避するために2つの台詞を用意していました。 1つは「この実験は手品ではありませんので外すことがあります。私は見えたまま感じたままを話しています。的中率の測定に今しばらくお付き合いください」というものでした。 短めに抑えたいなら、「外しました。何故なら、今やっていることがガチだからです。」など。便利な台詞です。 手品師はまず、今やっていることに対し「ガチ」「ガチンコ」「マジ」「真剣勝負」という意味の言葉を使いませんので。 外すということがある以上、トリックを使っていない証明になります。 トリックがあれば外すことはないわけで、それを理解していただける効果が望めると判断した場合はこの台詞で切り抜けてきました。 もう1つは、観客から「いいえ。奇数を思っています。しかしこれでは『奇数です、偶数ではありません』、と直接答えたようなものですよね?違いますか?」と鋭く問われた場合の対処です。 気づかれただけではなく、問われた場合は無視できません。厄介な観客でした。 この時の対処です。 演者「ああ、理屈上はそうなるでしょうね。しかし、そうとも限らないのですよ」 ほんの少し間を置いて再び台詞。 演者「私はこの実験に相当量の場数をこなしています。先程は統計データという先入観に振り回された感があります。経験上、(あなたがおっしゃるような理論のように)そうとも限らないのですよ」と、努めて冷静に言います。 観客はサイレント・ランニングに対し、初めての経験ですから何も知りません。 演者は設定上、何度もこの実験を繰り返してきた経験から知る、理屈を超えた何かを持っていることになっています。 いわば双方の立場を利用した回避法です。 重箱の隅を楊枝でほじくるような観客の理屈っぽさを、演者の経験という概念で崩壊してしまえばいいのです。 現象を楽しもうとせず、論理的思考を好む観客に有効です。 「イメージキャッチの世界は、常識的な理屈では片付けられない、別の要素がある。私はそれを経験で知っている。それは実験が終われば全てわかる」と主張する感覚です。 演者は観客が冷静に再考する時間的猶予を与えることなく、間を置かずに続けます。 「そうとも限らない、の意味が理解しかねるでしょう。例えば色、“赤か黒か”でもあなたがおっしゃる理論は同じことですよね。ここで私が『人は黒より赤をイメージしやすい。黒より赤のほうが鮮明な感覚がするので、そういった傾向がある。それでも私の受信イメージの中に赤はありません。赤を思ってはいないですよね?』という問い方はおかしいと、あなたはお考えになるのでしょう。お気持ちはわかります。では、あなたがおっしゃる論法、消去法ではないことを証明しましょう。回りくどい言い方はしません。ダイレクトに受信したイメージを言います。赤です。あなたがイメージしているカードの色は赤です。では確認いたします。お答えください。YESですか?NOですか?」(A) 観客は「YES」と答えるしかありません。 それと同時に、“奇数か偶数か”で演者が外したという印象さえ薄れています。 この効果は強烈ですので、サイレントランニングに慣れてきた頃、よく活用していました。 観客が「YES」と答えたら即、「マークはハートです。YESですか?NOですか?」と訊けます。 YESであれば「ありがとうございます」と述べて、【サイレントランニング日本語版】9頁の方法で終了です。 NOであっても「まさか。それはないでしょう。」というような内容を述べて、【サイレントランニング日本語版】9頁の方法で終了です。インターセプトの手法ですね。 ここでいつものように「お試しください。御参考まで。以上になります」で締めくくってもいいのですが、少し台詞(A)について補足解説を。 数字で外しても色を当てるデータが無いため、どう考えても観客は演者の「赤です」という言い切った台詞を「赤か黒かの1/2に賭けて勝負してきたとは思えない。曖昧な表現がなかったので、これは当たったと認めざるをえない」と感じています。 その的中率の高さの立証にはなるのですが、この流れは理論に理論で返し、色を当てることで反論し、観客の仮説を論破したような形になっていますので、サイレント・ランニングにおける最もマズイ空気、1対1の対決の様相になりがちです。 演者の能力を認めてくれさえすれば問題ないのですが、なかには誇り高く、常に挑戦的な方もいらっしゃいます。 サイレント・ランニングが討論のようになってしまうのはいただけません。 慣れると、ここで一拍置いて、場の空気をリセットできます。 柔和に笑顔で「では、次のリーディングです。ご協力をお願いします」と頭を下げれば、「そういえば自分は観客ではなく、実験の協力者だった」と気づいてくれます。 「ご協力、お願いします」という台詞はサイレント・ランニングで大変重宝しました。 では、慣れていない頃の私、場の空気をリセットするという選択肢が頭にない私がどうしていたか、ですが。 既に対決の様相になっているなら、多少は頑固な演者でも構わない。そう思いました。 「赤です」に対し「YES」と答えられた直後、即、眉ひとつ動かさず「マークはダイヤです。YESですね?」と言います。 「YES」であれば【サイレント・ランニング日本語版9頁】の方法で当てます。最も理想的な展開です。 徐々に絞っていく過程が微塵にも感じられず、スートを言われる心の準備が出来ていないところへ言い当てられ、完全に無防備で虚を突かれているところへカードの名称まで当てられた観客は、演者を超感覚的知覚の持ち主だと錯覚します。 PERFECT過ぎて「これはもう笑うしかない」と言った方もおられました。 笑うしかない、とは、お手上げという意味です。嘲笑ではありません。 ・【サイレントランニング日本語版】9頁以外の方法 上記、「マークはダイヤです」に対し「NO」であれば「それは考えられませんよ」と言ってメモに“ハートの7”と書き、「直接口で言えばいいのだ。メモなど無意味」と気づいたように演技をし、そのメモをくしゃくしゃに丸めて傍らによけ、観客の方へ向き直り「最終結論です。YESかNOでお答えください。ハートの3ですね?」と言います。 「YES」であればそこで終了、メモは処分してください。それは既にメモではなくゴミです。 「NO」であれば「え?」と驚き、傍らにある丸めたメモに≪気づき≫、≪ゴミ≫になるはずだった用紙を広げて無言でメモの内容を見せます。 「さっき、ハートの3ですねって言ったんじゃ・・・?」と言われようが、笑って「そうでしたか?」で済ませていました。 メモという物的証拠がある以上、耳で聞いた台詞は既にどこにもありません。だから通用する方法だと。 これも『本当の、単なる言い間違え』ではなく、演者の遊び心で故意に間違えたようにみえるよう、演じなければなりません。 いずれにせよ、演者はカードを当てたことになります。 (勿論、矛盾したリーディングですから安全策は【サイレント・ランニング日本語版9頁】の方法です。「ダイヤです」→「NO」→「それは考えられませんよ。ハートの3ですね?」このやり取りは明らかに演者側に矛盾があります。テンポよく進行すると矛盾に気づかれることなく通用するのですが、慣れと度胸が必要です。「それは考えられませんよ」で一旦間をとって【サイレント・ランニング日本語版9頁】の準備をし、改めて受信イメージをキャッチする演技を経て、メモに書き込み、タイムミスディレクションを活かして「では最終結論です。イメージしたカードは何でしたか?」であれば充分、通用します) 「それは考えられませんよ」が通用する理由のひとつに、冒頭のリーディングで「そうとも限らないのですよ」の意味、「イメージキャッチの世界は、常識的な理屈では片付けられない、別の要素がある。私はそれを経験で知っている」という演者の主張を観客が理解しているという前提が挙げられます。 この前提なしで施すと、やはり傲慢な感覚が残りがちな台詞です。声のトーンや表情にも左右されますが。 「ダイヤです」→「NO」→「そうですか?」→メモの準備、の方がまだソフトです。 『ハイ、ロー』を省いているため、とても早く当てられますが、傲慢な演者という印象だけが強く残り、けして良い演技とはいえず、この流れで当てることは6回ほどでやめました。自分で自分の演技が嫌になったからです。自己嫌悪です。 やめた手順といえど捨てたわけではありません。 方法論としては「あり」と考えています。 演者の個性に合っていればどんな方法であれ「あり」です。 自然であれば「あり」です。 この後、台詞と手順を考え直して、別のダイレクトマインドリーディングを試してみて、過程と結果を省みて、良い所を残し悪いところを変える、また試行錯誤、この繰り返しです。 特に苦ではなく、このプロセスが楽しかったと言えます。 この手順は運や勘に左右され、『リーディングが完全無欠、PERFECTなパターン』と、『演者特有のお遊び、故意に外したと思わせるパターン』に分けられますが、PERFECTパターンを何度か経験すると、大きな反応が返ってきて称賛されますので、優越感に浸り、少々依存性が生じてしまう危険な魅力があります。 「受信したイメージは、誰が何と言おうとイメージ。私はイメージを受け取ったまま口にしただけ。これはあくまでもイメージだ」と主張を曲げずに進行することは可能ですが、喩え心の中で思っただけのカードを言い当てる奇跡を実現できたにせよ、観客を敵にしてしまったまま終わるのはよくありません。 観客と演者の社会的な立場が結果に強く影響されると思われますが、よほど普段から仲がよく、ジョークも通じる相手であればいざしらず、あまりに頑固な演者を演じ過ぎると軽蔑され煙たがられます。 主張を曲げずに演じきった演者に対し、「あーそうか。これはやられたな(笑)」と感じてくださる観客が、この手順の最も適切なパートナーです。 (死語でしょうが、「これは1本取られたな」という感覚です。古いでしょ?(笑)。) その感覚が全く理解できない方が観客であれば、『ハイ、ロー』をリーディングして段階を経たほうが賢明と言えます。 慣れていないうちは、『演者は実験の被験者、観客は実験の協力者。』という形が望ましいです。そのように結論付けております。 慣れてくれば、自分の主張を曲げない当て方でも傲慢な演技に思われません。 この辺りの感覚は【インターセプト(14頁)】に、観客の気持ちを配慮したソフトな言い回しの重要性が表記されております。大変、勉強になりました。 サイレント・ランニングの原理を活かし、感覚としてはインターセプトで進行できれば、まさに鬼に金棒です。 両者ともに本当に優れていて強いメンタルマジックだと考えています。 なお、冒頭の“奇数か偶数か”の台詞は統計データを例に挙げて構成していますが、他の台詞もあります。 例  直感力 「第一印象は奇数でした。最初に1から10までの数字を決めていただきましたよね?あの時、かなり強い直感で奇数だなと思ったのです。しかしどうしても今、リーディングに入って“奇数ではない”というイメージをキャッチしてしまいます。では確認致します。あなたは奇数をイメージしていませんね?」 例  経験 「この実験を成功させる研究結果と試行錯誤を繰り返して幾度も試みた経験上、この感覚は奇数をイメージしている時に多いのですが・・・何故か“奇数ではない”というイメージを受信してしまいます。わかりました。あなたは奇数をイメージしていませんね?」 → 長くてくどいようであれば「経験上、この感覚は奇数をイメージしている時に多いのですが・・・何故か“奇数ではない”というイメージを受信してしまいます。あなたは奇数をイメージしていませんね?」で結構です。「カードマジックを長いこと演っているものですから、その経験上、この感覚は奇数をイメージしている時に多いのですが・・・」でも構いません。 例  観察力 「数字とマーク、どちらのリーディングからにしましょうか。手始めに数字の情報の一部、奇数か偶数か、でリーディングを・・・。あの・・・今、『奇数か』のところで表情を変えませんでしたか?気のせいでしょうか。一応表情もデータに入れていますのであまり顔に出さないでくださいね。奇数かな・・・?いや、あなたは奇数をイメージしていませんね?」 等々です。 観客との相性、演者の個性に合わせて使い分けてください。
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      2015/09/17 18:26

      ・ダイレクトマインドリーディングという感覚 一個だけ、“奇数”というイメージが浮かんで、外したらそれは明らかな読み取り間違えです。 演者が見えている情報は、赤もあれば黒もある、ハートもあればクラブもある、3も4も5も6も、色んな画像があります。 ダイレクトマインドリーディングでの演者の台詞は、これらの情報を整理整頓して話しています。 外した場合は、その整理整頓作業が上手く行かなかったのであって、正解とされる情報も事実あった。 したがって、受信ミスではない。見えたままを話している。 このような“見えたままを話す感覚”で演技を進めると、外すというミスが不安ではなくなります。 「見えた情報の中で最も鮮明だったのはこちらだったが、外した。では、次のステップでは鮮明な画像を外れとして進めよう。今日は(この観客が相手であれば)その方が賢明だ。」 このようなニュアンスです。 外した場合は経験不足、もしくは観客との波長が極端にズレていたためであり、それはやむを得ないこと、そう考えます。 その経験を積み、波長を合わせる感覚に慣れ、整理整頓して出た回答がどれだけ正しいものだったか、これを測定する機会、実験がダイレクトマインドリーディングだと捉えてください。 「私のリーディング能力は未だ発展途上で不完全なものです」と、先に認めてからスタートします。 これを意識して演じるのと、意識せずに演じるのとではかなり気持ちの上で違います。 最終リーディング(カードの名称)以外は、「必ず当てなければいけない」と焦らないことです。 外すとしても2つまでしかありませんが。 「外したのはチャンネルが合っていなかっただけ。」そう思いこむことです。(チャンネルについては後述。) そこにないものが見える、この演技は最初は抵抗があるでしょうが、それは常人だからです。 サイレントランニングの演者を務める際は、“普通の人”という感覚ではなく、どこか普通ではない、ミステリアスな空気を持っていたほうがいいと思われます。 随分と、おかしなことを言う人だな、と思われるでしょうが、サイレントランニングの現象は常識という枠の遥か外にあるものだと考えています。 それを演じるのですから、どこか異質な印象とでも言うのでしょうか、普通の人間ではない印象があって当然と捉えて実演しています。 よく「手品を覚えたら、最初は家族に見せなさい。」という教えがありますが、サイレントランニングではこれが当てはまりません。 家族はあなたがイメージキャッチなる受信能力など全くないことを、お腹いっぱい知っています。 そのうえで「赤いカードがみえます」と言ってそれが当たっていても、台詞が陳腐に感じるだけです。 最初は家族ではなく、友人知人から。これがベター。 ダイレクトマインドリーディングの感覚は、テレビが最も近いと思います。 アンテナが1本でも、受信できる映像は複数あります。 アンテナの向きが正しく、チューナーやモニターディスプレイ(受像機)が正常に働いていても、チャンネルが合っていなければ正確な情報は映しだされません。 どのチャンネルが正しい情報なのかを分別している作業が、ダイレクトマインドリーディングだと考えています。 「演者と観客の、お互いの波長が合わなければターゲットとされる情報は得られない」という感覚は、テレビ受像機が演者で、テレビ放送局が観客、そう考えて演じるのがお 互いに理解しやすいと捉えています。 イメージキャッチ、テレパシーキャッチという言葉に抵抗があるのなら、テレビを例に挙げてサイレントランニング現象を説明してもいいと思います。 というのも、「これは手品ではない。だが情報を受信できる。その的中率の実験。」という設定が理解できない観客が多少なりともおられるためです。 元々、人間は言語無しで意志の疎通をしていました。大昔の話ですが。 今でもそれは動物たちの間で見受けられます。 それが現代の私たち人間にも少なからず残っていて、それは超能力と呼ぶほどの強力なものではなく、眠っているチカラを揺り起こして数分間だけ働かせている、潜在能力に他ありません。 今では死語になっているかもしれませんが、虫の知らせという現象があります。 それを以って超能力、超感覚的知覚(ESP)とは言わないでしょう。 感受性の高い観客が感じる疑問のひとつに「自分にはテレパシーなる送信能力はない。だがそれを演者は受け止めると言う。ないものを受け止めるとはどういうことなのか」 と考え、的中率の測定実験に、心を読み取られるような恐怖を感じ非協力的になる方がおられます。 サイレントランニングが終わったら(あるいは演じている最中でも)、テレビを例に挙げて、「あなたがテレビ局で、常に放送していなければ、受信機器である私は何も受け止められません。したがって、日常のあなたの思考を私が覗きこむことは不可能です。」と安心させてあげるよう、心がけています。 馬鹿馬鹿しいと思わずに、これは言った方がいい。 言うことでマインドリーディングの信憑性も高まるものです。 特に超常現象を信じている方に演じた際は、このケアは必要で、ともすれば翌日から日常会話さえ拒否されたこともあります。 この前例は、当然ですがそう多いものではありません。 15年ほど前にOut of Sight-Out of Mindを演じた際に起きたことです。 メンタルマジックとはいえど、友人を失いたくはありません。 あまりに感受性の強い方がサイレントランニングの観客であれば、このケアはあってしかるべきと考えています。 以上が私のダイレクトマインドリーディングの感覚です。 アンテナを張って、受像機に映ったままを話す、という感覚。 言うまでもありませんが、本当は何も見えていません(笑)。 そのように感じるよう、演技しているだけです。 ・サイレントランニング法という感覚 最初から「心の中で決めたカードを当ててみせる」という気持ちで行うと失敗します。 間違っても「今日は、あなたが心の中で決めただけのカードを、私が当てるという現象をお見せします。」などと言ってはなりません。 なるべく観客に身構えさせないことが大切です。 そのためにもデックなしで行う方が良いと思います。 手品を連想させることなく、何となく、徐々にイメージの実験が始まるという感覚です。 理想的なサイレントランニング法は、(以下、主として観客側が感じる順番。ステップ。) 演者は観客に自由に数字を決めさせ、それをイメージさせます。 数字の形や大きさ、声に出して発音した際の語感などを観客の心の中、イメージの中で行ってもらいます。 演者は数字のイメージをキャッチする素振りだけ見せますが、即それは無理とあきらめ、「その数字は誰にもわかりません。しばらくの間、内緒です。」と言います。 次のステップとしてスートを決めさせ、これも同様にイメージさせます。 このスートも演者にはわかりませんが、数字の時とは違い、スートの色のイメージキャッチが始まったかのように匂わせる台詞を言っておきます。 ここでは色のリーディングが外れても構いませんし、当たっても得意げにはしません。 あくまでも演者の受信能力、リーディングスタートの合図を示したまでです。 観客が「何か演者の不可思議な能力が働き始めたのかな?」と思っているところへ、次のステップとして、 数字とスートを組み合わせてカードを1枚作成させ、観客以外には知りようが無いカードをイメージさせます。 → ダイレクトマインドリーディングへ。 ポイントは、スートをイメージしている観客へ「もしかして・・・よね?(イメージキャッチスタートの台詞)」、 そして「これなら(あなたなら)うまくいきそうです。ではそうですね・・・カードを1枚イメージしていただきましょう。」とする所です。 まるで「こういう予定ではなかった」かのように。 この時点で演者はかなり正解に近づいていますが、観客はその事実に気がついていません。 静かに、いつの間にか、潜行しているのがサイレントランニングです。 もう一つのポイントは、観客の選択によって決められたカードに対し、 「それはあなたが決めたカードです。」と言わないことです。 「それはあなた以外にしか知り得ないカードです。」こちらが適切です。 あまりに「それはあなたが決めたカードですね。」と強調してしまうと、 「本当にそうだろうか」と、それに至るまでの経緯を逆算されてしまうと厄介な事態になりかねません。 まぎれもなくカードは観客の選択によるものですが、「それはあなた以外にしか知り得ないカード。」という事実にのみ、重点を置いて台詞を組み立てていった方が賢明です。
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      2015/09/14 01:02

      【ストップ・サイレントランニング法】について これはこの場でどこまで書けるかわかりません。 サイレントランニング日本語版をお持ちの方であれば、この効果をご理解いただけるであろうと期待しつつ、書ける範囲で文章化してみます。 ストップサイレントランニング法は、既存の本家サイレントランニング法の最中に、『観客にやっていただきたいこと』が一つ増えます。 SR法での観客にとって自分が決めた箇所に該当するあのタイミングで、「ストップ!」と心の中で叫んでもらいます。 当然、その叫びは演者には聞こえず、該当のタイミングを通り過ぎて、SR法は最後まで行われます。 演者はSR法を終えて、少しの間をおいて、「聞こえましたよ」と言います。 ピンポイントで「ここで聞こえた」とは言えませんが、「大体この辺りで聞こえた」という感覚での「聞こえましたよ」です。 ここからはこのストップサイレントランニング法のメリットについて書いてみますが、かなりぼかして表現しなければなりません。 言外にある真意を、出来る限り、探り取るように読んでください。 伝わらなければ、ごめんなさいです。 さすがにこの手順の詳細は書けません。 演者は目を閉じ、耳を澄ますようにゆっくりとSR法を行っています。 そのどこかで観客は「ストップ!」と叫んでいます。勿論、声に出さず。 SR法を最後まで終えて、目を開けて笑顔で演者は、 「聞こえましたよ。多少ズレたかもしれませんが、こっちじゃなくて、こっちでストップ!って言ったでしょう?」 と言います。 言葉足らずで申し訳ありませんが、サイレントランニング法をご存知の方、イメージできましたでしょうか? 『こっちじゃなくて、こっちで聞こえた』 この意図についてですが。 サイレントランニングでは心の中で決めたカードを最終的に当てるわけですから、 ・カードの色 ・カードの数字 ・スートの形 などの要素を、(テレパシーのようなもので。言葉を使わずに。)観客から送信してもらって、それを演者が受信します。 そのいくつかの要素のうち、数字について、奇数偶数ではないもう一つの要素、 数の大きさについての受信の正否を、演者にとって確認しやすく、観客にとって答えやすくするシチュエーションが、 ストップサイレントランニング法であり、 「こっちじゃなくて、こっちでストップ!って言ったでしょう?聞こえましたよ。」という演者の台詞です。 この時点で少なくとも数の大きさという要素については判明します。 これがギリギリの範囲ですのでここで終えますが、上手く使うとストップサイレントランニング法で、 カードの色も、スートの形も容易に判明しやすくなる。 ということを経験で知りました。実演で通用し、楽にダイレクトマインドリーディングを進行できたということです。 元々は本家サイレントランニング法のデメリット(と思われている箇所)をカバーする目的で発案した新SR法です。 先ほどキャッチする要素を3つ挙げましたが、その他にもう一つ、「ストップ!」という叫びをキャッチするという設定が、これです。 ストップサイレントランニング法を完全にまとめ上げた文書がありますが、ここではその内容の1割も書けていないと思います。 他所で『性格をも当てるサイレントランニング』について少し書きましたが、それとは別のものです。 観客による「ストップ!」という心の叫びをキャッチする演者という設定になった場合、どのようなメリットが生まれるかを考えてみてください。 大変申し訳ありませんが、現時点ではそのように推測していただくしか方法がありません。 お読みいただき、ありがとうございました。
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      2015/09/13 21:34

      ・【サイレントランニング日本語版】8頁の台詞を今一度考える これもサイレントランニング実践ハンドブックでやり残した宿題のうちの一つと考えていた課題です。 【サイレントランニング日本語版】8頁、ダイレクトマインドリーディングの台詞を初めて読んだ時、正直なところ「これでスートを判明させるのは難しい。」と思いました 。 「8頁の台詞、『赤いカードが見えます。ということは、(中略。スートを訊くことで、色のリーディングの正否を確認する内容の台詞。)』に対し、 『色は赤です。合ってますよ。』しか語らない、頑なで慎重な観客の場合、スートは結局、直接訊いてしまうことになり、8頁の台詞は少々強引で冒険である。」 と考え、21頁の『巧妙な質問法』に乗り換えてからは上手くいっていたので、8頁の手順については頭からすっかり外し、失礼ながら「ありかなしかで言えば、無いもので ある」としていたようです。 しかし、何となく使えそうな気もするのです。 良い台詞が思い浮かばないだけで、8頁の手順はひとつの形として理にかなっているように思い始めていました。 ただし、8頁の問い方そのままでは私にとって不自然で強引な質問に感じやすいため、考え直さねばならないとも感じていました。 そこで改めて8頁の手順のコンセプトで新たな台詞回しを考えることにしました。 これならスートを答えてくれそうに思います。 下記がそれで、リーディングは大きく分けて2つになります。 1.奇数か偶数かのリーディングをします。 奇数と読んで当たればそのまま色のリーディングに進み、 運悪く、奇数と読んで外れたら、 「では数字については一度離れましょう(数字のリーディングはイメージが鮮明になるまで一旦保留しましょう)。」とし、 「そうですね・・・。カードの色。これを読み取ることにします。」と進めます。 2.色が赤と判明している場合(黒の場合はスートを逆にして読んでください。) 「色のイメージをキャッチしました。鮮明に赤いカードのイメージが見えます。もしあなたがスペードかクラブをイメージしている場合は、色のキャッチは外れということに なります。色のキャッチが外れた場合は、この実験は失敗ですのでここで終わりにします。では答え合わせをしましょう。イメージしているマークは赤いマークですよね。ハ ートでしたか?ダイヤでしたか?スペードやクラブなら外れです。」 上手くいきそうな感覚がするのですが、問題は、色を当てられたことにも驚かず(通常は驚きます。)、スートを答えてくれない慎重な観客に出くわした場合どうするか、で す。(勿論、スートを答えてくれた場合は、【サイレントランニング日本語版】9頁の方法で当てます。) 2の台詞でも、スートを答えてくれない慎重な観客に出くわした場合どうするか。 答えは、数字のリーディングに戻る。 これが無難で自然だと思います。 1の台詞で「数字については一旦離れる。」と言っていますので、演者の方向性に矛盾がありません。 1の台詞で「数字については一旦離れる。」と言わずに色のリーディングに進んだ場合でも、数字のリーディングに移ります。 2の台詞に「確かに赤いマークです。合ってます。」とだけ言われた場合、 もうスートのリーディングは出来ませんので、スートには触れず、何事もなかったように、数字の大きさ、ハイ、ローのリーディングに移行します。 いずれにせよ、スートを答えてくれない観客の場合は、数字のリーディングに戻るのが無難です。 ハイ、ローのリーディングに正解した場合は労せず【サイレントランニング日本語版】9頁の方法で当てられます。 ハイ、ローのリーディングにを外した場合は、演者の主張を曲げない台詞を使ってもいいと思います。 (【サイレントランニング(日本語版)追記補講】32頁の解説を参照。) 当たっても外れてもこれが最後の質問であり、いずれにせよ【サイレントランニング日本語版】9頁の方法が使える段階まで来ており、最終リーディングのカードの名称は絶 対に外しません。 最後の質問は、答えさせたら勝ちです。 正否は問題ではありません。 外れてもインターセプトのように進行すればいい。 厄介なのは何も答えてくれなくなった場合のみです。自信を持って演じてください。 ダイレクトマインドリーディングは、このように不測の事態に直面しても複数のリーディングパターンを持っているので強いといえます。 御参考まで。 お読みいただき、ありがとうございました。
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      2015/09/13 19:14

      デック使用でのダイレクトマインドリーディングにおける2案 ・候補となるカードが3枚になった場合の対処  【サイレントランニング(日本語版)追記補講】32頁からの解説が有効ですが、BSR(「サイレント・ランニング3(SR完結編:日本語版)」参照。)使用後であれば、この事態になった時、3枚であれば、Out of Sight-Out of Mindの、ラストのハンドリングで解決できます。デックがあるならそれを活用しましょう。 「この事態になった時」の意図がわかりにくいと思いますが、通常のサイレントランニングにおける不測の事態を覚悟の上で行う場合、という意味です。 サイレントランニングを知っている方であれば理解できると思います。行間を読んでください。 どうしても「この事態」がわからない場合は、繰り返しになりますが、【サイレントランニング(日本語版)追記補講】32頁をお読みください。 「ああ、このケースか。」とご理解いただけると思います。 通常は2枚です。それが3枚の場合、ということです。 この対処法は他のカード読心術、インターセプトやメモリー・ポーカー等でも有効と思われます。 (メモリー・ポーカーは【DVD:インスクリュータブル:ブルー(完璧な不思議の世界2)】 に収録。) ・ダイレクトマインドリーディング後の演目 演者「(デックを指さして)せっかくですから、もう少し演ってみますか。」 観客が乗り気であれば、即席で可能な別のカード読心術を演じてもいいと思います。 演者のマインドリーディング能力の信憑性が高まる演目として、LLLピークが最適ではないかと思われます。 (【DVD:インスクリュータブル:ブルー(完璧な不思議の世界2)】 に収録。)
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      2015/09/12 03:38

      ・ダイレクトマインドリーディング、スートを判明させる質問法 【サイレント・ランニング日本語版(8頁)】で、色を完璧に言い当てる際にスートを直接訊いてしまう手順があります。 この順序を逆にすると、とてもやりやすくなりますのでご紹介致します。 仮に色が黒とわかっているとします。その場合の具体的な台詞としては、 「(何かを急に感じたように)あれ・・・?もしかしてスペード?黒ではない?間違ってますか?」 こういう感じに、一気に言います。スートを先に、色は後です。 実質、2つの質問をされていますが1つの質問に聞こえるように一気に言います。 観客の反応が 「いえ、黒です。でも・・・」であれば正解のスートはクラブであり、 「いえ、黒です!どうして・・・!」のように驚いていれば正解のスートはスペードです。 観客がクラブを思っていた場合、色は当たっていますから、後半の「黒ではないの?」という否定疑問文に対し、まずは「当たっていると伝えなければ・・・」と少し焦りながら「いえ、黒です」と答えることを考えます。それとほぼ同時にスートの正否について答えていいか迷うわけです。迷うということは外れているということです。 観客がスペードを思っていた場合は、100%正確なリーディングですので驚きの表情だけが顕著に見受けられます。 反応でスートを判明できますので、観客に最後まで言わせず、手で制して「ああ、結構です。最終結論を出しますので何も言わないでください。」と進行したほうが望ましいです。既に当てられる条件が揃っていますので、スートを言わせてからカードを当ててはインパクトが弱くなります。 この効果を実演で、お試しください。
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      2015/09/12 02:08

      ≪【サイレントランニング日本語版】22頁の台詞、「あなたは、○○○○○○○○○○わけではないですよね?」を今一度、考える≫ 私はこの台詞の効果を最大限に生かせる日本語や設定を、試行錯誤してきました。 英語では上手くいくこの巧妙な台詞に見合った日本語が必ずあると信じ、今までにも幾つか発表してきたと思います。 されど、Devin Knight氏が本当に伝えたいニュアンスと同じ意味の日本語による台詞は、未投稿のままではないかと考えており、今もなお、トライし続けています。 そこで、氏が伝えたかった巧さ、サトルティに最も近いと思える台詞と設定(タイミング)をここに挙げたいと思います。英語が得意というわけではありませんので、これが氏が伝えたかった意図と合っているのか誤りなのかはわかりません。しかし、氏の意図に当たらずと雖も遠からずと少々の自信があり、サイレントランニングに限定せず、日本人が行うカード・リーディング演目で使える台詞ではないかな、とは思っています。 秘密の数字決定→サイレントランニング法まで進めます。 この後、カード作成に移行する前に、スートをイメージさせるのがSRの基本です。(【ラン、サイレント、ラン、ディープ】A Force In The Shadows と Script Stripped を参照してください。) このスートイメージしている観客に対し、次の台詞を言います。 「あの・・・。今、イメージしている色なんですが。」(間をおいて、)「まさかとは思いますが、赤いマークをイメージしていませんよね?」 返答が「ええ、赤いマークではないですよ。黒いマークです。」であれば、 「ですよね。『赤いマークをイメージしていませんよね。』では、先ほど内緒で決めた数字、これとマークを組み合わせてトランプ1枚を心に思ってください。それを読み取りますが、カードに描くマークの数はきちんと数字と同じ個数にしてください。その数をキャッチし、今度はその個数を当ててみたいと思います。」 ※矛盾していない内容である『赤いマークをイメージしていませんよね。』の部分を少し強調して言うようにします。 返答が「いいえ、赤いマークですよ。」であれば、 「ですよね。まさかと思いましたが、鮮やかな『赤いマークが浮かんできたものですから。』では、先ほど内緒で決めた数字、これとマークを組み合わせてトランプ1枚を心に思ってください。それを読み取りますが、カードに描くマークの数はきちんと数字と同じ個数にしてください。その数をキャッチし、今度はその個数を当ててみたいと思います。」 ※矛盾していない内容である『赤いマークが浮かんできたものですから。』の部分を少し強調して言うようにします。 どうでしょうか。 これであれば、イメージカード作成後、ハイかローかだけの確認で【サイレントランニング日本語版9頁】の方法で既に当てられます。 色に関して「明らかに外した。」とは思われず、段階を踏んで小さな実験をステップごとに試行しているようなシチュエーションを作ることが可能です。 もともと、サイレントランニングはいきなり「心の中のカードを当てる現象を起こすもの」ではなく、下記のように、徐々にステップアップしていく実験だと思います。ニュアンスとしては『演者の受信能力を試す実験』よりも先に、『観客のイメージ能力を測定してみる実験』という感覚で始まります。 1、数字を決めさせ、「それは読み取ることは誰にも不可能です。しばらくの間、その数字は秘密です。」としてスタートさせ、 2、スートを決めさせ、「まさかとは思いますが、赤いマークをイメージしていませんよね?」と、演者のイメージキャッチが始まったように台詞を続け、 3、「では、次のステップです。」のように、カードを作成させてスートの個数を読み取ろうとし、キャッチしたイメージは「ハイ、ロー」のどちらかなのだから、それをそのまま告げ、演者の受信能力の正否の確認をする。 ここまでくれば100%カードを当てられます。【サイレントランニング日本語版9頁】の方法です。明らかな誤答はありません。 この投稿はギリギリの範囲で作成した文章です。 微妙な感覚の差異は伝わらないかも知れません。 サイレントランニング実践ハンドブックでやり残した宿題のうちの一つと考え、ずっと気がかりだったものですから、一年が経過しようとしていますが、遅ればせながらここに投稿させていただきます。 お読みいただき、ありがとうございました。
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