キラ・システム(秘蔵のカードシステム)のレビュー一覧
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橋本英司さん
評価1評価2評価3評価4評価55
2016/09/18 22:59
尊敬しているふじいあきら氏、ゆうきとも氏が推していて、フェザータッチMAGIC一推しの一冊。ワクワクしながら読みました。 趣きとしては超能力っぽいメンタルマジックではなく、鮮やかなカードマジックを演じるための手順です。 あまり演らない現象ですが、簡単ですし、クライマックスのインパクトは本当に強烈です!ウケないわけがありません。間違いなく称賛の拍手をもらえます。 似たシステムは知っていましたが使い勝手の良さを考えて、この一冊を読んでからというもの、持っているレギュラーデックは全てキラシステムにセット。(現在はポラリティのシステムと併用。) じーっと凝視されなければシステムには気づかれる心配はなく、セットを組むこともとても簡単で早く済みます。ファローシャッフルで組む方法も記載されています。ファローで組んで、ミスった箇所だけ直せばとても早くセットできます。 手順解説の親切な点として、難しい技法を使う箇所は易しい方法も掲載してくださっていることです。こういったレクチャーノートで大切な点だと思います。 システムを組んでいないレギュラーデック使用時であっても、17頁記載の、何枚目と知った上でパケットを作っていく手順だけで、不思議なカード当てができ、財産になります。何せ、適当に差し入れた観客のカードが、適当に分けたパケットのどれにあるかを観客自身が当ててしまうのですから。 これだけを研究して突き進めただけでも面白い奇術が作れます。解説通りではなくてもいい独自の手順を構成するためのヒントになり、それは透視や読心術に似たメンタルマジックになりました。面白いです。(解説通りではなくてもいい、とは、コントロール法は同じでも何枚目にコントロールするかは自分の好みで、といった意味合いです。パケットの数も変えていいと思います。) 掲載されている技法は、ピークとフォールスカットはとても簡単で有用です。 フォールスシャッフルは、残念ながら私の握力が弱く、スプリングするパワーにおいて追いつかず、いくら練習しても巧く出来ないものが一つありました。空中で行うと出来ませんが、テーブルに置けばなんとかカスケードの音でごまかせますので使える形になりました。 珍しいのは、フォールス・フェアローシャッフル。すっとやってしまえば、とても鮮やかに、しかもよく混ざったように見えます。そして簡単です。コツは、すっとやってしまうこと(笑)。混ぜますね、とか言わないで、すっと。 解説されているシステムは3種。 ・気付かれにくいサイステビンス。カード当てができるだけではなく、手順通りにすすめると壮大なクライマックスが待っています。 ・パケットトリックのあと、デックを使って視覚に訴えるビジュアルクライマックスが演じられます。 ・俗に云うメモライズドデック。 勿論、キラシステムとマークドデックを併用すれば応用の幅は広がります。 購入してからレビューをするまで時を経てしまいましたが、きちっと演じるまでは何も言えないと思いましたので。きちっと演じたのは9月に入ってからで、全ての実演ラストで「すごい」と喜ばれます。私の個性に似合わなかったのでしょう、「派手なことも演るもんだね」と(笑)。 星5つです。6つ付けたい。
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