MMメンタル・ウォレット(秘かに情報を読み取る)のレビュー一覧
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橋本英司さん
評価1評価2評価3評価4評価55
2019/07/03 16:43
実演の際は、透視を演るのか読心術を演るのかで演技が変わってきますので、明確に決めてから手順構成します。私はメモ裏を読み取るという現象ではなく、心を読む演技として使っています。似て非なるものです。読心術演出のプレゼンが出来れば、用具に頼って覗き見たようには見えません。 経年劣化で破損し2つめとなった愛着あるピーク法のワレットです。13年使いました。軽くて扱いやすく、なんとなく品質が変わったような・・・結構しっかりしたかなと思います。 好みが分かれるピーク法ですから強く推奨するわけではありません。長所は場所を選ばないということです。照明の角度や明るさを問いません。照明は通常、演者を前から照らすものです。それでも場所を問いません。演じる場所を下見しておかなくても良いということです。 また、リフィルが要りません。筆記用具も用紙も何であれOKです。シンプルな仕組みでダイレクトに、瞬時に読み取ってしまい、それは完璧なものです。そうであるがゆえに、他のマジックと合わせ技で、半ばどさくさ紛れにミスディレクションをかけてピークしたり、複数の情報を当てる現象で1つの情報のみメモさせる等、工夫を要します。 10年以上も使っていれば誰もが「コイツが必ず仕事をしてくれる」と信頼できる道具があるでしょう。私にとってはMMワレットがその1つです。 通常のヒンバーワレットと異なり、A面とB面の内装に微妙な違いがあります。観客にはその差異がわからないレベルです。ヒンバーワレットとして使う場合に、演者にとってはそれが目印になって好都合です。ただし、そんなに多くの枚数のトランプは入りませんので、マルチプルアウトに使うならワレットがカードの厚みで浮いたり歪んだりしないよう、気をつけてください。スイッチすることは問題なく可能です。開閉も片手でスムーズです。両面が同時に開いてしまうようなアクシデントもありません。(ヒンバーワレットとして使用するなら、Z型ジッパー付きミニヒンバーウォレットのほうがMMワレットよりも優れていると思います。) このテのピークワレットは通常、ターゲットとなる紙片をワレット内のポケットに入れて、一旦ワレットを閉じますが、閉じないで開いたままテーブルに放置しておいたほうが、情報を言い当てた時とても不思議に見えるものです。少なくともそのように見える構成で演じると、ヒンバーワレットを知っている人をひっかけることも可能です。愛着、好みで、最高の評価、星5つです。(MMとはMagicians Mentalismの略のようです。今回、フェザータッチMAGIC様の解説書で初めて知りました。)
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